Word tailor とは
初めまして。
翻訳家をやっております、堂本と申します。本日より、Word Tailorというサイトを解説し、翻訳家としての活動のハブとしていくこととしました。これまでもYouTubeやLancers、MENTA、Udemyなど様々なサイト(また、翻訳エージェントとの取引)で活動していましたが、活動の記録や翻訳、英語に関する所見をまとめておく場が必要になったので、新たにサイトを作成しました。
サイト名をWord Tailorとしたのは、僕自身が「言葉、お仕立てします」というキャッチコピーを長い間使っているためです。言葉は洋服の仕立てに似ていて、それを使う人と読む人に合わせることが大切である、特に発信と受信を仲介する翻訳者はそれを意識することが大切であるという考えから、言葉の仕立屋としてWord Tailorというサイト名にしました。
翻訳に求められること
これまで、翻訳の価値は、漠然と「良いか悪いか」が判断されるのが常でした。「これまで」という言い方をしていますが、現在もそういった曖昧な基準は依然として残っています。
そのような中で客観的に翻訳を評価しようとすると、「原文との整合性」や「文法的な正しさ」などが基準として用いられることは避けられないことでした。
しかし、少しだけ掘り下げたお話が許されるなら、”本来、翻訳というのは「原文に合っている」かだとか、「正しいか」ということが問題になるものではない”というのが個人的な持論です。翻訳が原文を尊重したものであり、文法的・語法的に正しいのは大前提であって、「原文に合った翻訳をする」だとか、「正しい翻訳をする」ということは、電卓やエクセルが「正しい計算をする」ことを謳っているようなものです。
原文を尊重していること、内容的に正しいことを前提として、その上でどういった付加価値を提供できるか。これが、機械翻訳が発展し、クラウドソーシングなどであらゆる翻訳者にアクセスし易くなった現代で、プロに求められる視点であると考えています。
その根幹にあるのが、目的意識のある翻訳を行うということです。例えばキャッチコピーを翻訳するときには、その翻訳されたキャッチコピーがどのような効果を持ち得るか、どのような層をターゲットとしているかといったことが意識されねばなりません。ただ原文に忠実に訳しているというだけでは、言語差によっては、必ずしも原文が持つ効果を十二分に発揮できないこともあるためです。
だからこそ、服を仕立てるように言葉を仕立てる。これが翻訳家としてのデビュー当時より、堂本が意識してきたことです。その成果もあってか、Lancersというクラウドソーシングサイトでは翻訳家として唯一、2度に渡ってLancer of the yearを受賞することができました(2016/2022)。
今後も、基本を疎かにせず、また同時に新たな技術や知識を取り入れ、皆様のお役に立てるよう、努力して参ります。その一端が、このサイトのブログや、YouTubeにてご確認頂けるように整えて参りますので、どうぞ今後もよろしくお願いいたします。