翻訳本がAmazonでベストセラーに選ばれました
堂本はパブリックドメインの作品で気に入ったものや気になったものを翻訳してKindleにて販売していますが、この度、『宇宙からの色』がAmazonの販売ページでベストセラー表記となりました(3月13日現在)。これでちゃっかりベストセラー作家を名乗ることができます。いつもご贔屓にして頂いている皆様、ありがとうございます。
Amazonのベストセラー選出の仕組みはすべてが明らかになっているわけではないのですが、今回は『日本文学研究』のカテゴリーで販売実績トップとなっていたようです。このカテゴリーは僕が自分で設定したものではなく、恐らくはAmazonのAI的に文学研究に関連した本としてカテゴライズされているのかな、と思っております。ラブクラフト作品はもちろん海外の作品ですが、それが日本文学に与えた影響を鑑みるに、そういった属性の購入者が多いということかもしれません。同じカテゴリーにハリーポッターシリーズが含まれているのは、そういった理由かと思っています。
また、YouTubeなどでたびたび言及している通り、僕自身がパブリックドメインの作品を(自分の好みで)翻訳するときには、何らかの意図や実験的表現などが含まれていることもあるほか、全体としては『バリエーションとしての翻訳の価値』を模索したいという思いでおります。トランスクリエーションやローカリゼーションを含め、このような翻訳の可能性を開拓することは、翻訳の文学的価値、あるいは特殊技能としての価値を担保することに繋がると感じているからです。そのような価値が担保できれば、機械翻訳がどれだけ精度を高めようと、また広くビジネスシーンでも受け入れられるようになろうと、『人間に翻訳してもらいたい』であったり『人間の翻訳を読みたい』というニーズが残り続けるように思っています。
そうしたイメージから行った翻訳が『日本文学研究』のカテゴリーでベストセラーになったというのは、回り回ってとても嬉しいことだと感じております。
今後も、エンターテイメントや文学の翻訳のほか、単発的に頂く翻訳のお仕事でもお役に立てるよう、精進して参ります。また、ラブクラフト作品以外にも、シャーロックホームズや不思議の国のアリスなども翻訳しておりますので、気になるものがあればぜひお手に取ってみて頂ければ幸いです。翻訳ごとに文体を変えているので、その辺りもお楽しみ頂ければと思います。
追伸 2024.3.18: ベストセラーの話をYouTubeで公開しました。